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食いそうで食わない?

ボララスなどの小型熱帯魚と赤系水草、そしてエビとドワーフザリガニとラムズのコミュニティタンク(混泳水槽)のブログ記事になってます。 主に、生体の病気予防、コケ防止(藻類の抑制)、赤系水草の色を維持するという視点で無理のない管理方法を探っています。

赤系水草の肥料は? 鉄分で赤くなる伝説

赤系水草の入った水槽に鉄分を施肥、添加すると葉が赤くなると信じられているその理由は。
 
緑の有茎水草を育てられる方なら、本当は赤系水草も同じように簡単!
ストック水槽もとくに必要ないです。

ルドウィジア・レペンス・ルビン、ロタラ・インディカ、ハイグロフィラ・ロザエネルヴィスの斑紋などを赤く育ててきた経験上、はっきり言うと鉄分の添加は控えめが一番だと考えています。

「鉄分の添加で葉が赤くなる」は都市伝説だからです。
再現しないことが多い。


鉄分肥料を入れても水草が赤くならないで藻類だらけになることがよくありますね?


UFOの正体が気象現象だったりするのと同じで、「誤解されやすいカラクリがあるだけ」なのです。


当ブログでは赤くなった水草の写真を幾度もUPLOADしながら報告しているので、よく見に来られる方々はとうにご存知かもしれませんね。
 
 


私が初心者のとき赤系水草の情報を知らずに店頭での美しさに惚れて購入したときは、緑色の状態しかキープできませんでした。

写真左端のひょろひょろの有茎水草はロタラ・インディカです。
このように赤くない、または緑になってしまうのが普通だと思います。


勘違いする原因
育てている草が赤系水草なのに緑になるのは、多くの場合、
栄養や水質ではなくライトにレンズがないから光が足りないだけです。

しかし、鉄分を添加すると、弱いライトでも、赤い葉を見ることができることがあります。
それはなぜか。


間延びすると赤い葉が出る
アクアリウム用のとりわけ水草用と銘打たれたライトは全光束が大きいので、水面付近の葉なら赤くできます。

全光束が大きいライトなら、すぐそばの水草を赤くすることができる。つまりちょっと離れるとレンズがない限り赤くできないのです。

鉄分を添加すると、水草は間延びしやすくなります。

間延びしたので水草が水面まで伸びたから、新しい葉がライトに近いので光をたっぷり浴びて赤く成長。

というなりゆきによって、鉄分が必要なのではという誤解をしやすいだけなんです。

こういう誤解をするということは使用しているライトが弱いからです。


差し戻せばわかるライトの弱さ
その証拠に、赤くなった部分をカットして、底へ差し戻すとその葉も次の葉も緑に戻ってしまいます。

さらに、そこへ鉄分を再度添加しても緑のままで、藻類におおわれて育成に失敗したりします。

カットしたての短い茎は、いくら間延びしたとしても水面付近には届かなかったからです。

赤系水草が水面付近しか赤くならないのは、水質でも肥料でもなくライトが弱いからなのです。




当ブログの写真では水深は全く関係なく赤くなっています。

緑色になってしまう葉もあるのですが、ほぼ赤を堪能できるような状態。

これは「鉄分のコントロールが絶妙だから」などという、伝説の仙人的な話では全然ないのです。
 

現在のルドウィジアのトリミング期間は4~10週間。

水深が深くて底のあたりから育てることと、間延びしないから、そんなにトリミング期間が短くなりません。

写真の状態から言っても、水草の状態をキープするのが上手ではないのがモロバレではないですか?(笑)

赤系水草のだいご味
赤さを増すためには、光をいかにして当てるかにこだわることが大事。

隣の水草が急成長してかぶってしまうと緑色になったりするので、光のコントロールが一番気を使うポイントです。

「強い赤を引き出す」面白さ。

ライトが強いと
高度なレイアウトがなくとも赤くなる
高度なレイアウトというか、ダッチ式とかネイチャーアクアリウムという一種の流派では、赤い水草は頂点だけが、上の方に見えるように、根元を流木や中景種などで隠すようにレイアウトするものですね。

赤い葉は水槽の上の方でしか維持できないことが経験的にわかっている方々のやり方が根付いたものなのでしょう。

水面付近だけだから、トリミング期間が非常に短いので大変面倒な方法なのでは。


トリミング期間が伸ばせる
しかし、私のようなヒドいレイアウト技術でも、ライトを適したものにすれば、全然問題なく赤い葉を鑑賞できるようになります。

赤系水草を鑑賞したいから手前に植えるという当たり前のことが、ライトをかえることでやっと許されるんです。

生き物の混泳が好きなのでレイアウトのために大きな改造はできない(生体に壊される)けど、赤系水草も楽しみたいので、水槽の手前に大々的に植えています。

ライトが強ければ、後景種であっても間延びしないため、前景水草を手前に置いて根元を隠す必要がありません。


隠れやすい生体を鑑賞できる
そのため、隠れやすい底モノの生体を入れても、奥に隠れる所がないなら、手前にも来てくれて鑑賞ができる利点があるのです。

下はドワーフザリガニと赤系水草「ルドウィジア・レペンス・ルビン」の根本の写真


蛍光灯だけを点灯してもこんな色です。赤いランプを照らしているから赤く見えただけ、ではないんです。

(実は70W型の昼白色CCFL電球なのですが、CCFLは蛍光灯と同じ紫外線+蛍光体の構成なので同じ色が出ます。)


鉄分はあまり入れない方がいい
鉄分などの肥料を入れると緑の色素が作られやすいので、いれないほうがいいです。

鉄分の欠乏症でかっこわるくなったり、暗めの色彩にする目的(茶色がかった暗い赤にしたいなど)でもないかぎり。

本当の鉄分欠乏の症状は?
鉄分は鉄欠乏症を示したら追肥するといいですが、「緑色だから追肥」ではないのです。



鉄分が欠乏してくるとこんな風に形がおかしくなってきます。
 
ハイグロフィラ・ロザエネルヴィスの崩れた斑紋。
追肥のあとで新しい葉の斑紋が正常に出てきました。


健康な草姿にするには
ゆったり成長させ
光合成量をかせぐ

光を強く当てて、二酸化炭素を添加、貧栄養な水質にして成長をできるだけゆっくりさせて光合成量を貯めていくことがコツになると私は考えています。

間延び、というか急成長させてしまうと、成長サイズあたりの光合成量が少ないことになるので赤みが貯まってこないようです。

その上に、すぐ次の葉がかぶさってしまうから、あっという間に光量不足になって緑色のまま老化して成長が終わるように観察できます。


光が強い場で
間延びしたらどうなる?

ロタラインディカは、強い光を浴びている場合は、鉄分のせいで間延びしても、下へ向いて這っていく傾向があります。

水草は、光が十分である限り、それなりの草丈に収まろうとするようですね。

鉄分を添加しても真っ直ぐ上へ、葉と葉の間の節が長く伸びるなら、光が足りないと考えて間違いないでしょう。

この写真も上の写真のピンクの水草も、同じロタラインディカです。

ビームランプ
全光束は低いのに使えるの?

ビームランプとかスポットライトは、水草育成に使えるのか。

カタログスペックを見ると、ビーム光束360ルーメンとか、大した数値ではないように見えたので、私も効果を疑っていました。

アクアリウム用ライトの大きなものは800ルーメンから3000ルーメンぐらいはあるので。
60㎝規格水槽用の2灯式蛍光灯は1600ルーメンぐらい(蛍光管によって変動)。

だから十数年スルーしましたが、結局手を出して、考え方を替えざるを得なくなりました。


従来のアクアリウム用ライトとは、全然育ち方が違ってしまうのです。

正確には、1999年末にビームランプタイプのハロゲン作業灯を購入して失敗したあと13年スルーし続けたのですが、この話はまた後で。


たった3ワットのスポットライトでも
覆すほどの育成結果

それらのライトはエンジンで言えば変速機がないようなものです。

当の水槽ではエンジンを大型化するよりも、いわば変速機であるレンズがある方が効果があるという結果です。

3Wの超鋭角なスポットライト(公表値50度レンズのはずが注文したら20度ぐらいのレンズがついていた)

上:メタハラと蛍光灯使用、下:3WのスポットLED追加後

当時、藻類だらけで悩んでいましたが葉がピンクになってきました。

たったの3ワットの海水用スポットライトが(手違いなのか鋭角なビーム角のレンズだったので狭い範囲しか照らさないけど)みごと赤い葉を作りました。

計算機でみるとスポットの手違いによる角度を20度だったとすると50㎝下が6000ルクス。

この写真はイニシャルスティックの入れすぎで間延びしている状態だということも報告しておきます。


基本、ライトは日照には及ばない
宇宙に浮かぶ天体である巨大な太陽からの光は、晴天の正午なら10万ルクスというパワーで降り注ぎますが、我々人類の産物な60W電球は、床を30ルクスほどでしか照せません。

フィラメント電球のそばで測れば10万ルクス(あるメーカーの爬虫類用レフランプの公称値よりおよそな値、点光源でない蛍光灯はそばでもそんなに高くはない)なのですが、床まで離れると貧弱さが出てしまうわけです。離れれば全光束なりの照度。

60㎝規格水槽に2灯式蛍光灯を照らすと水の底は3000ルクスしかありません。床と比較して明るく見えるのは確かですが、まだまだ暗いことがわかりますね?

ハイタイプやワイドタイプ水槽が流行している中で水草を無理なく育てる(トリミング回数が適切になる)には、高光量だとされる3000ルーメンのLEDでは50㎝下は1927ルクス、全然足りないはずです。

逆にビームランプは150ワット形でビーム光束475ルーメンしかないですが、50㎝下で8875ルクスあるのです。

照度の計算機(ttp://spectra.1023world.net/かttps://www.bannerengineering.com/jp/ja/company/expert-insights/lux-lumens-calculator.html)

照度はライトからの距離で大きく低下するので、距離も書かずに照度のみ発表しているメーカーはライトにくっつけて測っていると思います。

蛍光灯がいい?LED?
発光方式ほぼ関係ない

写真の通り、LEDでも赤い水草だろうと陰性水草だろうと普通に育つので、LEDのスペクトル成分が不適だということはありえないです。

学術的にはすでに90年代には青と赤のLEDだけで育成できるという実験結果が出ていて、LEDだと育たないという話は怪文書程度の話でしかないことがわかっています。

明るさはLED、蛍光灯、メタルハライドランプどれでも、電源部分込みなら60ルーメン/ワット前後。

最近はLEDだとさらに発光効率が高いことも多いですが2倍程度なので基本的には同じようなものです。

ハイタイプ水槽の底では、光の欠乏が深刻で、明るさ2倍程度では足りないと感じます。

似たようなモノ扱いしておいて、やっぱりLEDだけ突出した長所が3つ見つけられます。

その一つは長寿命であることです。電源部分に入っているコンデンサーの設計寿命が短い製品が多かったですがLEDのせいではなかったようです。

2つ目は安価なことで、メタハラビーム球なら1万円~3万円ほどしていたものが、LEDビームランプは1万円以下で長寿命なものが手に入ります。


スポットタイプはLEDが最適なワケ
3つ目。東芝のLEDビームランプは、同社の白熱電球タイプのビームランプより明るさのムラができにくいとメーカーが公表しています。

LEDは光る部分を銀色の放熱性のあるダイに密着させた構造になっているから、反射の段階での狂いが少ないようです。

照らしている範囲内の明るさが均等になるから、水草の安定した成長が見込めるのです。

約20年前にビームランプタイプのハロゲン作業灯を買って失敗したのはこの明るさのムラがひどかったので水草の葉の一部とかに光が集まって、他の部分は暗かったりして使い物にならなかったのです。
メーカーは不明ですが、照射面の円のなかを、亀裂型というか稲妻型の明るい部分ができてあとは真っ暗みたいな感じでした。

 

ではライトの選び方について、もっと詳しくはこちらのリンク先で。今年も改訂を重ねてわかりやすく改善したつもりなので、ぜひご覧ください。

まとめ
・鉄分添加は欠乏症になるまで不要
・強いライトとはレンズがあるライト

ではまた。お疲れ様です。





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