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食いそうで食わない?

98年からアクアリウムを始めました。熱帯魚と水草そしてエビとカエルとラムズのコミュニティタンク(混泳水槽)で試行錯誤した結果をブログ記事にしています。

LEDの光って何だ?

アクアリウム(熱帯魚、水草)をやってる人のためのLEDの知識をまとめました。
これは前日のページが長くなりすぎて細胞分裂したものです。2015.3.7追記修正
99年から蛍光灯、メタハラ、ルシファパワー、ゼンスイ、バイタルウエーブ、クリスタルエリート20と使って水草を育成(溶かして)してきた結果から、LEDは選び方、使い方のポイントがあることがわかりました。
 
スポットLED導入前


スポットLEDUVレッドブルー導入後
 
蛍光灯やメタハラでは、水草が浅い所まで縦伸びできない限り、溶けてしまっていましたが、薄型LED導入でも大差なく、スポット型のLEDを導入してからは低い所の葉も健康的に育つようになりました。

なのでLEDが実際にはどんなライトなのか気になってきたので調べた結果をこの記事でまとめることにしました。

LEDライトの使用報告はLEDの感想【人柱】を、肥料なども含めたこまかい育成過程などはコケと戦った水草たちを、手っ取り早く買いたいので要点だけ知りたい人は熱帯魚、水草のためのLED選び【淡水向け】を見てください。



人間の目や植物にとっては普通の光
LEDは半導体だ、直進性だ、擬似白色だというけれど、最終的に普通の白色光の成分を出力しています

上から太陽光、LED、3波長蛍光灯のスペクトルの模式図です。
   
上下が波長の相対強度。突出した部分はよく見える色、へこんだ部分はよく見えない色の波長です。

どれも赤青緑を含んでいるのがわかりますね?

この3原色をバランスよく含んでいると光が白く見えます。LEDも蛍光灯も偏りはあるものの一応白色なのです。

下の数値が波長で単位がナノメートルnmです。左へ400nm以下になると紫外線になり、右へ700nm以上から赤外線(定義ははっきりしません)。

光の頂点の部分は太陽光と同じぐらい強いということではなく、ライトごとに見やすく引き伸ばしてあります。

実際には頂点が太陽光(10万lx)の20分の1以下の高さが普通です。平均的に10分の1もあればとても強力な白色ライトです。

「LEDで栽培」は実験結果あり
「LEDは育たない」説は未実証?

ゼンスイLEDとスドー蛍光管を使った栽培実験などで、消費電力が半分ぐらいのLEDでも植物が育てられることはわかっています。参考:植物工場用光源の研究

90年代にはその発想はあったようで、リンク先とは別のものですが赤色LEDで栽培を行った実験を業界誌にのせる版下の作成業務を請け負ったことがあり、たしか96~7年ぐらいでした。

逆に近年「擬似白色LEDの光は赤色波長が少ないから水草を育てられない」という都市伝説がネット上に散見されてますが、実験らしいものは見つかりません。誰かが実証したわけではなさそうですね。

それと、これは水草が育てばどうでもいいことですが、「白色LEDの赤色波長が蛍光灯の同等品より少ない」という都市伝説すら実データの提示を見たことがありません。

ただ、蛍光灯を40W使っても陽性水草を綺麗に育てられないのに3WのミニクリップLEDライトで育てられるわけないとは思います(なぜそう思うのかは続きを読んでればわかります)。

世間のLEDに対する期待値が高すぎるようですね。



薄型LEDとスポットLED
アクアリウム水槽用のLEDライトのなかでミニクリップライトなど小さいのを除くと、タイプが大きく2つに分けられます。

フォルムをできるだけスタイリッシュにした薄型LEDと、大きなヒートシンクとレンズを使って光量を増やすスポットLEDです。

LEDライトはそのあたりが原因で機能性も大きく異なります。

仮に2灯式蛍光灯と同等の全光束2800lmのLEDがあったとしたら、配光角度120度の薄型と50度のスポットでは下のような照度と照射面がえられる計算になります。

照度は植物の光合成のエネルギー源の量みたいなものです。
2800lmのLEDのビーム角による違い
(照度はこちらのシミュレータをお借りしました 実製品で必ずこうなるとは限りません)
配光特性と照度 30cm直下照度/照射面 50cm直下照度/照射面
スポット50度 45543lx/直径28cm 16395lx/直径46cm
散光120度 3301lx/直径104cm 1188lx/直径172cm

距離とレンズ
ビーム角が広いほど、ライトから離れるほど、照度は低くなります。
 
LEDで2800lm用意するには30W以上必要です(効率80lm/Wで計算)、電源込みで40W弱でしょうか。(2灯式蛍光灯は電源込み47Wの製品などがあり、やはり電源込みだと消費電力が大きくなるのは同じです)

60cm水槽で陽性水草を育てるには20W蛍光灯で3本分ぐらい欲しいと言われています。単純計算で3本の照度は4000lx以上になるので、そのぐらいの明るさから育てられるものと考えられます。



水草は下の方まで照度が高いと葉を密にし、低く這います(這う種類の場合)。用もないのに縦伸びすると草食生物に食害されるからでしょうか。


写真でも明るい部分と暗い部分では茎の長さや葉の密度が違うのがわかりますね。スポットを角度を調節して使っていると、このように明るい場所をめがけて勝手にすり鉢状に育ってきます。パイプ類を隠すにはもってっこい。

同じ全光束ならビーム角の違いで何倍も違ってしまうので、植物の育成には、メタハラLED蛍光灯などの光源の種類や発光効率よりも、距離とレンズの有無の方が大きなファクターなのです。


LEDの発光効率は
ほかのライトとほとんど同じだった
お手すきなときに各社製品の消費電力を全光束で割ってみましょう。メタハラや蛍光灯は管だけで電源込みで発表されていないこともありますが、安定器などのスペックを調べて算入します。

すると蛍光灯、メタルハライドランプ、LEDどの方式のライトも実製品であれば、電源部品の消費を計算に入れると平均50lm/Wぐらいです。

陽性水草を育てられるかを焦点にした場合、大して違わない発光効率で一喜一憂してはいられないのです。

水草育成するなら
大事なのは光学設計(レンズと鏡)と消費電力

同じ効率なのに、なぜスポットLEDだけ冒頭の写真のように水草育成が出来るかといえば、光学設計上、水草に効率よく光を当てられるからです。

つまり、発光するまでの効率だけじゃなく、光をレンズと鏡で水草に当てる効率が大事なのです。


背の低い水槽にライト直置きなら
レンズなしでも
ライトが水面付近にあると、ライトに近ければ高い照度になり、水草を育てやすくなります。

温度管理が面倒とか蒸発で水量が減って不安定だとか、ガラス面が緑色になるとか問題はありますが。

とくにメタルハライドランプは点光源なので、近づくほど照度が高くなりやすいです。

逆に水深が深くなるほど距離減衰の影響が出るので、光学設計(レンズと鏡の性能)が大事になってきます。

でなければ数百ワットの電力を投入することになり、室温を上げる分、温度管理の問題が出ます。事実上、夏場は点灯できなくなってしまうのです。

距離減衰で頂点しか赤くならない赤系水草
ライトに近づける植え方が主流

レイアウトコンテストなどで、ひな壇に赤系水草を植えていることが多いですね。

高く伸びてトリミングが面倒なのに、わざわざひな壇に植えるのはライトに近いほど赤くなるからです。ライトに近いほど照度が高いので。そして一週間でトリミング。

スポットLEDを使えばひな壇は必要なくなり、トリミング回数を減らせます。レイアウトコンテストの流れも変わるでしょう。

LEDそのものに直進性はなかった

パワーLEDは直径数ミリの面から放射状に発光するので、よほどレンズのビーム角が狭かったりレンズに歪みがあるなどの粗悪品でない限り、直下しか照らさない、とか虫の模様みたいなマダラになることはありませんでした。

レーザーとは違い、レンズなどの光学的な工夫がないと照度を高めることはできません。

ただし他の照明より照度が最初から高めです。その訳は…

LEDは全光束が低くても明るいワケ
リフレクタを内蔵

電力と全光束で算出する発光効率(ルーメンlm/ワットW)では同じ程度の効率となりますが、実際にはLEDの方が明るかったりします。

なぜならパワーLEDは鏡の上に青色LEDと蛍光体を盛るような形でできています。なので、反射効率も高くなって、全光束が低い割りに照度が高い製品があってもおかしくないのです。

電球タイプのLEDは60W相当までが主流でもっと明るい製品が少ないのも、全方向への発光が求められてリフレクタの特性が生かせないのが影響しているのかもしれません。

逆にアクアリウム用途ではLEDが下半分しか照らさなくて高照度な特性が好都合で、薄型LEDも光学設計上、少なくとも一歩リードしています。

うちの水槽につけた薄型LEDでも蛍光灯やメタハラより消費電力が3分の1以下なのに同じ成長具合だったのはこのためだろうと思います。ルシファパワーはレンズがないかわりに両サイドに鏡があるので光学性能が高いようでした。レンズを使うと光の範囲が丸くなってしまうので直方体の水槽を照らすには、うまいやり方だと思います。

外装リフレクタの問題点
リフレクタが外装だとなんで照度が落ちるのかといえば、まず現実にアクアリウム用ライトとして最適設計なリフレクタのものがほとんど見つからない(失敗した身としてはシビアに見てしまうので)のと、発光体に対して離れるほど大型化し、スペースを圧迫し形状設計の難易度が上がる、面積が大きいほど少しの汚れで大きな効率低下になる、照らすべき範囲は管の直下だけの狭さなのに、大きいリフレクタで集光すると角度が増えてしまうなど多岐にわたります。

理論上は、蛍光灯でもレンズとリフレクタ等の光学設計を最適化すれば高い照度になると思っていましたが、結果的にやってくれたメーカーはほとんどなくLEDの実用化が先に来てしまったのだと思います。

レンズとの親和性が高い、
低温で小型の光源

LEDは熱が少ないからレンズを壊さないので、かなり近づけて実装できるので、小さいレンズで光を増幅できます。

数万円台のスポット照明のなかでスポットLEDだけがやたらに安いのはレンズの安さから来ているのかもしれません。

集中配置で点光源化
LEDは集中配置したほうがマルチシャドウの広がりが小さくなって影がはっきりし、影がはっきりすると物が立体的に見えます。

そのため違った発色の光でも案外綺麗に混ざります。レンズにも工夫があるのかもしれません。

光源がまとまっているのでボララス級の魚影も底床に映るほど立体感が出て、黄色波長カットにより葉の緑をあざやかに出す東芝 LDR15L-W/Fファンタジアタイプ 電球色

これも結構真ん中に光源が集まってるグラッシーレディオ フレッシュUV。2波長の白色LEDに近紫外、紫、シアンを追加して再現性を高めたライトで、Raは95。

分散配置で逆に面光源化
逆に分散配置すると蛍光灯のようなまんべんない配光になります。影が要らない人には出来るだけLED個数の多い分散した薄型の方が合っていると思われます。

ゼンスイ1ライン、2ラインはその典型です。

ただし発色はLEDっぽい色です。

しかしゼンスイLED PLUS パーフェクトクリアーという新製品はパッケージを見ると1チップごとにRGB3波長化(鮮やかになる)されているようです。

ゼンスイの別モデルを持っていますが、LEDにしてはクセのない配光なので、生体や陰性水草中心ならこれが真打ちなのでは。

これ以外にアクア用で3波長の明るいLEDは2014年現在見つけられませんでした。

完全武装のスポットLEDで
レイアウトコンテストの流れが変わる

レンズと鏡と集中配置で完全武装したスポットLEDが普及してくると赤系を底のほうへ植える流れに変わってくるでしょう。

トリミング期間が延びて楽になるので。

今後、維持を考えたレイアウトに高いポイントが入るようになればなおさらです。



青と黄色で擬似白色!?
白色LEDは1996年に、青い発光ダイオードに「黄色蛍光体(YAG蛍光体)」を塗ると白い光を出す、という方法が発明されて一気に生産性やコスパがよくなって普及への道を進みはじめました。

それが青+黄色で擬似白色を作っているという誤解を生みました。

この黄色蛍光体は黄色をピークに変換しているから、黄色い蛍光塗料にしか見えないけど、緑から赤まで広い範囲で変換するところが画期的なのであって、黄色だけ出すものではありません。

白色LEDの発光スペクトルを確認すると、青と黄色だけ発光しているわけではないことがわかります。

青緑赤の比率がちょうど良くないと白くならない。ちょっと比率がずれると色温度が変ったり緑や紫の光になってしまいます。

白いって事は技術の賜物だということです。

しかし横一文字の白色光ではないので演色性が若干落ちます。



自然に近い白色光とは
下図は可視光の内訳。

四角の範囲はすべて横幅だけで捉えてください。

400~700nmの可視光が全部均等な比率で入っているのが高演色の白色光となります。

高演色とは、すべての波長域の色がしっかり表現できることなのです。

横一文字のスペクトルが最も自然に見える白色光と考えられます。最も再現性が高い光。

そのうえでグラフの角度が斜め上に向えば、低色温度の電球色へ、斜め下に向えば青っぽい高色温度となります。

太陽、電球、メタルハライド、ハロゲンなどが自然に見えるライトの代表ですね。



とくにメタハラは色温度を高くしたりでき、発光効率も高いので、自然派の方には理想のアクア用ライトになりえるところです。

ただ、水草の育ち方は理想とはかけ離れていたりします。

リフトアップする製品が多いが、持ち上げた分の距離減衰を考えると消費電力が小さすぎるので底面付近の照度が足りないためです。

高効率な白色ライト

この図は非視感度曲線といって人間が明るく感じる波長。明るく感じる波長を集中的に光らせると発光効率が高くなります。

この成分の中で青っぽい波長と赤っぽい波長の比率を整えれば白くて高効率な光になるというわけです。

LED、蛍光灯など、普通の演色性のライトはこれを利用して明るさを高めています。




紫外線やブルーライトを白色に変換
蛍光灯とLEDは蛍光体を使って元の発光波長を、必要な波長に変換して高発光効率な擬似白色を作ります。蛍光灯は紫外線、LEDはブルーライトから変換。

元の色が何色だろうと、目に入ってくる光は上図のとおりの成分。

LED、蛍光灯ともそれなりに高効率で、それなりに十分な演色性のある白色が作れたことで普及してきているというわけです。

ブルーライトと赤色波長の量は色温度と関係がある
LEDに限らずどのライトもブルーライトと赤色波長の比率で色温度が決まります

上が昼白色、真ん中が高色温度(高K)ライト、下が電球色です。
  

 
同じブルーライトにも強い弱いが
光のなかでそれぞれの光子一個が持っているエネルギーは青だから強いという物ではなく、可視光のなかで波長が短いほどエネルギーがあるものです。紫が一番強く、それより強くて短い波長は紫外線となります。

高色温度のライトの中では、蛍光灯などに比べても、紫の波長を強く出すLEDは多くありません。

私は紫も出したライトの方が綺麗だと思います。

わざわざブルーライトを足すほど綺麗
よく海水向けに青を足したLEDライトが出回っています。海底の色温度を再現するためだと思われます。
青を足すと上図の高色温度LEDのように青色のピークが相対的に大きくなります。


LEDは綺麗に見えないって本当?
LEDも横一文字のスペクトルでない以上、クセはあります。逆にクセのない横一文字のスペクトルだと各色の鮮やかさも普通レベルになるようです。

下図の△になっている色は発色が微妙と思われる色です。逆に◎は鮮やかに見える色です。

ライトの発色
  シアン
メタハラ
3波長蛍光灯
白色だけのLED × △~〇 △~〇
単色のLED ×~◎ ×~◎ ×~◎ ×~◎ ×~◎ ×~◎
フルカラーLED
RGB LED
×

◎は隣に△や×があるとできやすい傾向にあります。明るくしても全部◎になるわけではありません。


LEDと蛍光灯は、570nmあたりの黄色の波長のボリュームの大小が原因で好みが別れているようです。

3波長蛍光灯は演色性が高いというより「水草が緑にしか見えない」ところが都合が良いのでしょう。

LEDを購入して水槽に置いて見た感じは、光が一番白いルシファパワーでも赤い物は赤く見えるし、光色がトンネルのオレンジ色のライト(高圧ナトリウム灯)に似ているゼンスイピンクで青色のものが黒に見えることもありません。

スポットLEDで育成して健康な水草の姿をみると、蛍光灯の時は緑にしか見えなかったけど、黄色が出るとまた違った雰囲気になります。
 

ロタラを染めたクリエリのスペクトル。

黄色の波長が少なめだけど緑の波長も横並びで、とくに緑色を鮮やかにすることはないのがわかります。

青と赤は強めに出ているのでロタラの赤は綺麗に出てもおかしくないですね。

むしろ偏ったライトの方が綺麗?
植物を鑑賞するための観賞用蛍光管はRaが高いどころか30台の製品もあります。

これは粗悪とかじゃなくて、スペクトルが緑に偏っているほうが葉っぱが綺麗に見える(青々と見える)からだと思います。

ライトは波長の谷を埋めると自然になり
山を作ると鮮やかになっていく

演色評価が低いのに逆に綺麗に見えることについての記事です。
日本色彩研究所のコラム

蛍光灯に根強い人気があるのも黄色が薄くなったかわりに緑や赤が鮮やかになったりするからと思われます。

LEDも蛍光灯も偏ったライトで、要はどの色を鮮やかに鑑賞できるか。

2波長は色が薄い
3波長は濃い
自然光、高演色ライトは中間的

端的に言うと黄色成分が多いのが2波長の特色。

ショップの展示を見に行ったら、UVレッドブルーと同じような高色温度蛍光管(2波長)の光だと赤いはずのロタラ・インディカの葉が明るい茶色っぽくなってました(色揚げできるかは別、ロタラのてっぺんしか見えないようにレイアウトされているが数センチ下は緑色)。

スペクトルが右上がり横一文字のハロゲンライトでも黄色波長をカットすると鮮やかさが増すのでカットした製品(東芝のファンタジア等)があります。逆に黄色波長が突出すると色が薄くなってしまうのでしょう。

同じ薄い色のシアンの波長も色が薄くなるようです。特注ライトでシアン入りを作ったら色が薄かったので。

だから黄色とシアンの比率を減らすことが鮮やかさを出す秘訣になります。蛍光灯かLEDかは鮮やかさとは関係がないのです。

3波長とは、青緑赤の光の3原色で作った擬似白色
LEDでいえばフルカラー、RGB
2波長とは、LEDの場合は青とワイドバンドな黄色蛍光体で作った擬似白色

白色LEDの下でも2波長の蛍光管と同じように見えるので、蛍光管・LEDにかかわらず、2波長のライトだと、黄色が強いために緑と赤が薄い色に見え、3波長では黄色波長が少ないため緑と赤が鮮やかになり、メタハラや自然光、高演色ライトはその中間になるようです。

再現性の高い高演色と3波長の鮮やかさは理論上両立できません。

だからRaが高いほうがいいとは限らないのです。

ただ、多少手心が加わった高演色というのはありえます。

メタハラもLEDも黄色とシアンをカットすれば3波長化できるので、光学フィルターしだいで大は小を兼ねることはありえます。

青赤緑3原色を配置したスポットライトを15W特注したらやっぱり鮮やかになりました。

ちょうど水槽のコンディションが悪い時期に作ったにもかからわず、ラムズやロタラは赤いしグラミィは黄色いし葉の緑色も出ていますね。

緑色LEDはややワイドバンドなので、シアンや黄色波長が少量混ざっています。

もちろん3原色だけでは日本人の肌色の再現性は良くないです。

(各色の素子数をバランスを考えて決めて、配置を互い違いになるように配置指定、完成品の光色がどうなるかあらかじめわからない、価格より返送送料の方が高いから一度作ったら直せず作りなおしたほうが安い、LED素子は外気スースーな状態。うちは水槽にフタしているのでいいけど、防水 調光ありのものは少し高価になる、光の混ざり具合をどこまで容認できるかなど、考えどころが多々あり)

高演色ライトは普通のライトより暗くなる
上で述べた比視感度の関連で蛍光灯・LEDともに高演色化すると暗くなります。

メタハラは高演色なのに発光効率が見劣りしないところはかなりのものですね。

暗いけど育つライトもある
ちょっと暗くても水草の育ちが悪くなるとは限りません。

比視感度が低い波長成分のなかに、植物の光合成に適した波長があり、その部分の絶対量によっても変ってくると思われます。

赤色だけのLEDライトや植物育成用蛍光管がそれにあたります。

こうしたライトの全光束や照度は低い数字になりますのでややこしい話になります。

人の目に明るく感じる波長を評価したもの(比視感度曲線)と植物の成長に適した波長を評価したもの(光合成作用曲線)の違いが出てしまうのです。

全光束や照度は比視感度を算入したものです。



どちらの基準で考えるにしても、光学設計の良し悪しで数値が大きく違い、成長にも違いが出てしまうのは同じです。

何色の生体を鑑賞したいか
どのみち自然界の発色とはちょっと違うし、LEDと蛍光灯で「~の方が綺麗だ」などという、好みの押し付けみたいな論調には騙されないように、まずライトの目的をはっきりさせましょう

LEDの発色は、単色LEDの構成しだい
白色LEDは2波長のため発色が薄いと感じる人もいるので、実際に見た印象に応じて、対応する波長を組み合わせて好みにあわせていくのがLEDの楽しみ方なのかもしれません。

白色LEDの比率を下げたほうが色が濃くなる
極端な話、赤青緑3原色バランスよくあれば白い光を作れるので白色LEDはとくに必要ありません。

ただ3原色だけで白色を作る場合のバランスは難しいです。LEDの明るさがそれぞれの波長で違うのと、色温度や色味が想像がつかないからです。


いろいろ混ぜても、当ブログの写真のとおり、レンズが高品質ならよく混ざるので違和感は少ないです(同じ場所から同じ場所を照らせばいい)。

しかし格安品だと変な模様ができることもあります。

試しに3WのマルチカラーLEDを買ってみました。緑色だけにする場合1Wの出力だろうと思います。

ビーム角が狭すぎ、3色出力できるけどレンズが不適できれいに混ざらず白色光にならない、タイマー切で設定が消滅してフェード点滅になる、などひどいありさまでしたが、下の写真のようになりました。
  

 
下の列の写真はトリミング直後でちょっと葉っぱが少ないけど右奥を見てください。

たったの1Wの緑色スポットでも発色が変わることがわかりますね。



LEDは放熱する必要あり
蛍光灯などは70度以上温まらないと明るくなりませんが、逆にLEDは最初から明るいけど70度以上に温まると劣化が進んでしまいます。つまり放熱しないと40000時間もたず、早いうちに暗くなっていきます。

いくらLEDが高効率でも電気を光に変える効率は100%ではありませんので、残りのパーセント光にならなかった分が熱になってしまいます。

総熱量は同じだが部分的には低温な方
その熱がだんだん溜まっていくと70度を超えてダメージになるので、金属製のヒートシンクで放熱するのですが、これを触ったら熱いので、LEDは特別高温だと誤解をする人が。

蛍光灯やメタハラはカバーで触れなくなってるだけで総熱量は理論上同じ(1ワット=1ジュール/秒)であり、アーク発光しなくていいから部分的な温度は低温な方です。そのおかげで長寿命でレンズも焼かない。

全体的に同じ熱量にはなってしまいますが、一部にガッツリ熱くなって劣化する部品がないということです(フィラメントなど)。

軽くて熱伝導性の高いプラスチックも出始めました。だから外形がヒートシンクっぽくないLEDライトがありますが、表面で放熱している点では同じです。

熱伝導性と表面積が大きいと
冷やせるから明るくできる

外見をおしゃれにするには、とっても邪魔な金属のヒダヒダですが、表面積が大きいほど放熱効率が高いので、こいつの形状いかんで明るさも変ってくることになります。

冷やせるからLEDチップを集中したり大電力に耐えられる製品にしたりできるのです。
 
LED同士が妙に離れて散在しているライトもよくありますが、薄いヒートシンクだけで冷やすための一つの方法でしょう。



実物と写真
レンズを魚眼レンズに変えただけで、まっすぐな物が曲がって写るのが写真と言う物です。

LEDの水槽を撮った写真を見て色温度や演色性を判断するのはちょっと無理があります。

蛍光灯だろうとメタハラだろうと、撮影時に露光やフィルタや撮影用照明を選択して撮らない限り美しく撮れないというし、コンデジ一つで撮影したとしてもホワイトバランス設定を変えただけで見た目と全然違う色に写るぐらいです。
  
同じ物を同じライトで同じカメラで撮影してこれだけ違います。

コレを見て色温度が自分好みでないとか演色性が悪いスペクトルが悪いと考えるのは早計だと思いませんか?




「ブルーライト」本当に危ないランプはどれだ
LEDだけがブルーライトを発しているかのような風評が出回っていますが、色温度の高いランプは皆ブルーライトを強く発しています。白色ランプの青みを出すのにブルーライトが必要なのです。
   
上図で左上から右下に伸びる線が、各波長のもつエネルギー値です。可視光のうち紫からシアンまでがエネルギーが大きいと判断されたのか、ブルーライトに定義されています。

ブルーライトの範囲が箱形に描いてありますが、左右の幅だけでお考えください(上下はスペースの都合で狭いところに書き込んだだけ)。高耐久LEDレンズが必要な範囲も左右幅で。

波長が短い(図の左の方)ほど高エネルギーで、直視したエネルギーが大きいほど短い時間でダメージをうけることになるでしょう。

しかしどの波長もエネルギーを持つ以上、その波長の強いライトを直視すればそれなりに目が疲れたり網膜を損傷したりするでしょう。

青より紫が高エネルギー
総合的な被曝量でなく光子一個のエネルギーの強さで言えば、同じLEDでも青色でなく紫色の波長を出すLEDでは、耐久性の高いレンズでないと劣化変色するので値段が高くなる製品もあります。

青色LEDのレンズは変化がないのに紫色LEDのレンズだけが着色した例があります。

同じワット数の発光素子で、同じブルーライトである紫と青でさえ差が出るとなれば、ブルーライトの定義に疑問も生じますが、ブルーライトの健康被害の想定は一概に否定できません。


蛍光灯も危なくなくない?

図のように高色温度のライトのうちでも蛍光灯とLEDで出している波長は異なります。LEDはブルーライトの波長のうちではほとんど青しか出せないのに対して、蛍光灯では青色よりも高エネルギーの紫色の波長を多く含んでいます。

本当にブルーライトに健康を損ねるリスクがあるなら蛍光灯やCCFLの方がリスキーにも思えます。さらに高エネルギーの紫外線も出しています。

しかし面光源で分散されていることや散光形で低照度であることなど被曝エネルギー量はどちらとも言いがたいものがあります。

ブルーライトの量は色温度依存
LEDだろうと色温度が低い電球色はブルーライトが少ないです。ブルーライトが少ないから色温度が低いのです。
   
でもLEDは青が少なかろうと光源が小さく集中しているので直視する場合は要注意です。


ブルーライトの成分どうこうよりも直視しない工夫がほしい
スポットLEDはレンズがあって斜めから光源をみるとソフトな光になっていますが、正面は極端に強くなりますので直視したり人に向けたりしないようにしましょう。

直視した時のまぶしさ
横から見た時のまぶしさは、薄型LED>スポットLEDです。レンズのない薄型LEDや蛍光灯は光が横に漏れているからまぶしい。

逆に正面から直視したら、光を集中したスポットLEDがまぶしい。直視できないレベルです。

スポットLEDは撮影のために自分に向けたときにウワわッ!となりましたので、人に向けないようにしましょう。水面の照り返しどころじゃないです。カー用ヘッドライト級。

私は箱型カバーを自作して対策しています。


LEDは暗くなるの
ならないの!?

すぐ暗くなるという噂がネット上にありますが本当でしょうか。

ある世代のLEDは40000時間で30%暗くなります。現在のアクア用はほとんどこれでしょう。

8時間点灯していると、1年で2920時間。だいたい1年で2%ほど暗くなる計算です。

私の持っているLEDが約2年で暗く見えないのでこれは計算と近い状況かもしれません。

となりに新品同一機種をおけば
差がわかる程度

2年の4%という数字は微妙で、一年間掃除しなかった蛍光灯より明るいだろうけど、今から同じ製品をもう一個購入して隣に点灯したとしたら、明るさの差は人間にもわかるかもしれません。

それにLEDチップの世代が変わってしまっている場合もあるので、発光効率が向上していたら、新品の方が明るく見えてもちっともおかしくないですね。

不良品があるのは当然
工業製品は不良品も必ずでますので、計算より暗くなっている個体ももちろんあるでしょう。

それが補償の対象になるかならないかは補償規定により微妙なところでしょうが、微妙ということは交渉のしどころでもありますし、保障期間内のうちにチェックしてみてはいかがでしょう。




これで記事をおわります。

熱帯魚、水草のためのLED選びもどうぞ。

おつかれさまでした。

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