忍者ブログ

食いそうで食わない?

ボララスなどの極小型な熱帯魚と赤系水草、そしてエビとドワーフザリガニとラムズのコミュニティタンク(混泳水槽)の記事になってます。 とくに、魚の病気の治療と予防、コケ防止(藻類の抑制)、赤系水草の色揚げを無理のない方法をさぐり実践中!

CCFL電球を買いました、水草水槽での使いどころと発展性

CCFL電球を購入しました。
かなり安価ですね。
本文は、CCFL導入の理由と、もしも植物育成するならどうなのか試算などしてみました。


水草の育成目的じゃないです。特殊な用途が。

暗めのランプの用途
水槽は玄関にあるので、夜は人がいないと真っ暗です。

スポットライト消灯中(短時間で足りるから)に作業と鑑賞するためで、購入条件は安くて長寿命で3波長なこと。あとコケがつかないように暗め。

LEDで3波長のビームランプが電球色しかなくてあれやこれやしてることは以前書きましたね(2波長白色LEDから黄色成分をカットしたものあるいは青緑赤3原色LED、または青色LEDに緑と赤の蛍光体を使ったもの)

今回の購入は育成目的ではないからビームランプでなくてもいいのですが、昼光色で3波長で長寿命で安価(品質不明ですが)となるとCCFLだけみたい。

この会社の生産拠点は中国なのにパッケージにはMEID IN TAIWANとあります。
CCFL灯は現在では台湾で盛んに作られている模様なので、OEMしてるのでしょう。

もしや長寿命という売り文句も未知数かも?

CCFLの売り文句は
時代遅れ感が

販売ページには「LEDより明るい」と書いてあり、60ワットの明るさ(フィラメント電球換算で)で消費13ワット。

LED電球のキレイ色は演色性が高い(Ra90)けど40ワット相当なので、このCCFL電球の方が明るいことになります。ただしこのCCFL電球はRa80。

ともかく蛍光灯やCCFLは3波長でもそんなに高演色ではないイメージ、そのまんまのスペックですね。

点灯して見た水槽の感じも普通の電球型蛍光灯のような感じで、それほど自然さが出る感じでもないです。

蛍光灯はナローバンドだからか、そんなに自然ぽくはないのです。

Raは置いといて3波長がいい
しかし私は3波長なら高演色でなくともいいと思っていたので満足。

CCFLは蛍光灯と同じ蛍光体が使えるから、蛍光灯と同様の見え方になる3波長ランプがあるのがひとつの利点。

赤系水草は赤と緑の色素の持ちようで、ランプによって赤かったり茶色っぽかったりしてしまうので、それなら赤に見えた方がいいと思うんです。緑の水草も同様に3波長なら緑色を強調してくれます。

2波長のランプ(蛍光灯、LEDなど)よりは、3波長蛍光灯、それと同様の蛍光体が使えるCCFL、さらにはもっとパワフルにRGBLEDの方が水草の鑑賞には適すると思っています(プラス紫LEDの4波長がいい)

上の模写図のとおり蛍光灯にも2波長と3波長があり、今回のCCFLは実線の3波長のスペクトルに近いのでしょう。

蛍光灯はLEDよりナローバンドなため演色性が落ち、そのかわり鮮やかさが出やすい感じ。

LEDはLEDで3原色の色ずれが起きるものもあるのでモノによりけりですが、LEDも蛍光灯もどっちも「慣れ・好み」でアバタもエクボになり得ちゃうのです。

いまやLED全盛の時代に入りつつあり、LEDの演色性のクセを誰も気にしなくなり始めてそうですが、わざわざ3波長CCFLを買って遊びたいのは変なのかなあ。

右に転がっている電球型蛍光灯よりずっと細い管がぐるぐる巻きになっていて、外側を半透明なカバーで覆ってある形。

点灯するとそれほどまぶしくはないです。

スペックはLEDに
抜き返されている!?

ともかくCCFLは数年前までLEDよりすごいぞという比較広告が氾濫していました。

このCCFL電球の販売ページには「LEDより明るい」とあります。

ところが今製品検索すると、LEDにも60ワット相当の電球は普通にありました。

東芝の60W相当昼白色はRa70、電球色でRa80、パナソニックの100W相当の電球は昼光色でRa84。まああんまりCCFLの方が明るく高演色ともいいがたいところです。

CCFLの値段の安さもメーカーブランド力の違いが出てるだけなのでは。

それよりパナソニックすごいな。追記:LED電球の紹介動画によると、どうやらほとんどのパナソニック製LED電球が3波長になっているようです。ただビームランプは旧モデルのスペックはRaが、旧世代LEDっぽい70(販売ページの記載)と書いてあったりで購入へ踏み切れませんでした。当の動画以降に発売になった2018年最新モデルのビームランプLDR11NWHB15-N(昼白色150W型10W)ならパワフルかつきれいかも?Ra表記わからず。全部84なのだと思われますが。

東芝のビームランプは150W形相当昼白色でRa83。10月にこっちを購入して使っています。自然で明るく水草の成長もいいようです。写真や記事は今後に予定。

この台湾製CCFL電球は台湾国内のLEDランプと比べたらスペックが上だったということなのかもしれませんね。

今回CCFL電球を買ったのは育成目的ではないのでLEDとスペックを比べるのは脱線しすぎでした。

藻類を出さない照度に落としてまで
灯しておきたい

現在は長期放置の後で水草がほとんどコケまみれになって消えてしまったので、水草の量が少なく、成長量だけで藻類を撃退できるほど水槽内の栄養源を消費してくれません。

写真A


夜間ずっと点灯してるとコケが出てしまいそうなので、とりあえず4~8時間でビームランプを消してるのですが、点灯してれば玄関も人が通れる明るさがありました。


上:ビームランプと中華スポット点灯時。藻類てんこ盛り中
下:CCFL電球での撮影。写真Aから一月半経過して水草たちが藻類撃退し始めている(手で取ってるけど)

写真Aの右下に映っていた水草が真ん中。成長してますね。

マツモも買ってきました。

藻類に栄養をわたさないために、成長量が多い水草を増やすという作戦です。

まだまだ綺麗とはいいがたい水槽内ですが藻類発生量はがくんと減りました。

おかげで肥料不足ぎみ?、新芽の色が緑っぽいですが形は悪くないかなあ。

先日の液体カリウム入れすぎ事件以降、アルカリ度を下げようと躍起なので水を変えていて、それでもカリウムを定期添加できないのが色が出ない原因っぽいです。

過剰になったカリウムはなにかと結合して肥料としての機能が無くなってるんでしょうか。

イニシャルスティックを一本根元にさして様子見中です。



(藻類を撃退できるってどういうこと?という方、できるんですよ。水草をたくさん植えてビームランプを照らすことで。しかも照明時間は長めにします。反論いっぱいの方や、詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。藻類を撃退した当時の記事です。)



育成は短時間のビームランプ、常夜灯がわりにCCFL電球を長時間と使い分けています。

水槽内が室内よりも明るい方が、せわしなく通過する人間に生き物がおびえないですむようにも見えます。だから人感センサーライト(シーリングライトLED電球など)で一時的に玄関を照らすより水槽から漏れた光を頼りにした方がいいみたいなんです。

その時にもっと暗い3波長のが欲しかったんです。できればナツメ球ぐらいので3波長、長寿命。見つからないですね。

LED中華スポットはもちろん長寿命ではないし、育成向けであって明るすぎる、ナツメ球相当のCCFLは妙に高額なのしか見つかりませんでした。海外メーカー製OEM製品でコスパが悪かったら話にならないと思うんですが。

以前LEDの4色イルミネーションを束ねて水槽に灯していたときがあって、もちろん有茎水草は間延びだったのですが、まったく藻類が出ませんでした。水草を育てたくて球が多いのを買ったら消費36Wだったかな?、束ねても大きいのでビームランプを置けないため残念ながら撤去。

だから「暗いと藻類が出ない」実感がありました。

そもそも電球での赤系水草の育成
って可能?

CCFLの方が色がきれいなら、CCFL多灯では育成できないのか?ですが、うちの水槽のように、水深が深い水槽で有茎種を育成するには、どうやら相性が悪いんです。

水深が深いってだけでLED、蛍光灯、CCFL、メタハラどれであろうと難しい。

発光効率が高い電球を
探せばいける!?

このCCFL電球の発光効率は700lmで13ワットだから53lm/W。そんなに良い数字ではないですが、旧来の蛍光灯も電源部分を含めるとほとんど同じ50lm/W台、なので平均的です。

当方でビームランプを使い始める前の、あまり育ってなかったころの投入電力と同じにできたとしても約10個です。置けるわけないですね。

しかしたとえ新しいLEDのように100lm/W以上だったとしても、当時の半分の電力は必要な計算になってしまうのです。

それに緑色波長という比視感度の高い成分を増して光量を稼いだタイプでは、緑波長をあまり有効利用されないと言われる植物の育成に有利になったとはいえません。

ハイタイプ水槽では
蛍光灯4灯80Wでも無理だった
メタハラ70W+蛍光灯2灯=約110Wでも、うちの水槽が水草ひょろひょろでした。そのわけは、水深が原因としか考えられず。しかしガラス面の藻類は今以上に出てたんです。


上は極端に失敗した写真ですが、当時のを探すとそういうのしか撮ってなくて、もうちょっとは綺麗だったのになあすみません。

ライトは距離が離れるほど照度がケタ落ちするから、レンズのついたスポットライトに賭けるしかなくなり、LEDスポットライト導入でやっと育つ(間延びしなくなる)ようになりました。

作業灯で光にムラが
その前にもう一つ失敗談を。ホムセンで作業用ビームランプを購入して、光が崩れたように照度ムラが出来てしまい、うまく植物が育たず失敗。

どうやらLEDとは違いリフレクタが密着していないのでビームにむらができていたようです。

LEDビームランプがよい感じ
おかげで10年ほどランプの買い替えに二の足を踏んでいたのですが、LEDビームランプやスポットライトというのは、綺麗に配光できるのですね。

(追記:看板照明用だからというよりLEDはリフレクタが密着して放熱を兼ねているから光がきれいに反射しているらしいです、もちろんレンズの質も良くなければいけないからオモチャの中華ビームランプはおすすめしにくい)

育つようになると藻類の栄養源を使いつくして藻類をも撃退。ガラス面は光を照らさないようにすれば目立つほどは藻類がつかない。

これはショックなほどの変化でした。
 
スポットライトと有茎水草の本数は藻類撃退の基本ツールと言っていいほどです。

だから30cmハイタイプ水槽などでは蛍光灯もさらに小さいのしか置けないので、有茎水草は間延びしない方が奇跡なのでは。そうなると藻類も出てしまいます。

有茎水草のトリミング期間を延ばせそうに見えるハイタイプ水槽ですが、ライトが離れるとすぐ伸びるだけなので、ゆったり楽しむにはライトの選択に力を入れねばならなかったのです。

安定している水槽の明るさをもとに
必要な光量を予想しよう

10年ぐらい前なら90㎝水槽用蛍光ランプ(32W管×4=全光束2200lm×4=8800lm)ぐらい使っている水槽がきれいに育ってる印象でした。

よく1リットル=1Wという目安が言われますが、うちの81㎝水槽の130リットルに対して110ワットでは、写真の通りの惨憺たる結果です(70Wメタハラ+20×2灯式蛍光灯)。あと20ワットでなんとかなるレベルとは思えないですね。設置スペースも足りません。

81㎝という狭めの横幅だから少ない光量で済むわけではない→小型水槽であろうと少ない光量では済まない。

それに上の方に伸びてきた水草は健康な葉を出してました。

これはライトとの距離が近いほど少ない光量でも育つということ。

だから水量ではなく水深に対する光量で考えねばならないわけです。

CCFL電球にすると
なので、同じ水深なら同じワット数が必要です。

(きれいな水槽の光量8800lm)÷(60ワット相当電球の全光束700lm)=12.5個分の明るさが必要

30㎝水槽のように横幅が狭いと、LEDやCCFLの電球でもベースライトでもまず置けないんです。

少なくとも、蛍光灯全盛の時代には30㎝水槽だとランプが短くなってしまうから消費電力が小さいものばかり。なので難しいと言われてました。そこへ出てきたのがリフレクタを備えた30ワット電球型蛍光灯の〇ォルテス。

仮にCCFLタイプの30ワット型電球が出たとして計算すると、

8800lm÷〇ォルテスの全光束1500lm=5.8個分の明るさが必要

こんなに大きな灯具を6個も設置できないでしょう。

ただ、30㎝水槽は90㎝水槽より水深が浅いことも多いから、もっと少なめに見積もれることはなくもないですが。

では皆さんどうやってるのか
しかし回避手段はいくつかあります。

水槽を浅いものにしてライトを近づける。近づけすぎて水温上昇に注意

たった数センチ近づけるだけで照度がケタ一つ高くなるほど。(計算機がネットから消えたので提示できない)

ライトに近いてっぺんだけは赤くなるので、その下を緑色の有茎水草などで隠すレイアウト術も盛ん。

<成長の早い水草が多量に繁茂していると、栄養系ソイルはわかりませんが、大磯砂ならそのうち藻類は消えます。

ですがガラス面の掃除をしないで済むほどに消すには、かなりの量の高成長な水草が必要に。

後継→中景→前景と段階的に、より低光量で育つ水草を選んでレイアウトせねば間延びした茎を見せられることになります。

うまく植えられれば、それはそれで恰好がいいんだけど、中段も密植になるので魚が泳ぐスペースがかなり減るし裏に隠れて見えなくなったりで、水棲生物たちがわき役に

ちょっと下葉を溶かしたりすると藻類がまたまた蔓延ってくる。

大光量の非ビームライトで育成するとレイアウト術やバランス取りが難しいことがお分かりになるでしょうか。

大電力で照らすよりも
ビームを使う方が無理がない

品質の良いレンズでビームを作って光子を植物に集めることの方が、大電力にするよりはるかに効率的という当方の結果。
 
レンズは単位面積当たりの光子数を数倍に増幅できるからです。

でもLED農場はレンズないよ?
事情が違い、あっちは水深ゼロだからギリギリ距離で照らせるので葉っぱが受ける光は数万ルクスにもできます。かたや水槽では数千ルクス稼ぐだけで四苦八苦。

だから水槽に植物工場にあるようなLEDベースライトや蛍光灯を置いても、水面付近だけが元気(高照度)でその下は距離減衰してひょろひょろ(低照度)になって藻類も出てしまうのです。

ビームランプは看板照明にも使われています。看板のビームランプから裸電球に変えたら、看板が見えなくなってしまうほど、レンズの有無は重要なのです(LED電球は裸電球と同等の明るさ)

それにランプが近いとまぶしいし灯具が邪魔で見えなかったりします。

以前、【徹底追及!】熱帯魚、水草のためのLED選び【淡水向け】で書いた通り、ハイタイプ水槽で水草を育てるには、光源の方式で発光効率は大差がないので(LEDや蛍光管やメタハラなどの)方式よりも、レンズの有無がもっとも重要となるのです。

光が強い?水草にダメージは!?
それでも水槽の底を昼の陽光並みの照度にするにはビームランプ12灯を同じ場所にあてないといけないほど少ないです。

ただし太陽光を当てていて、夜中にも照らし続けて植物の睡眠を妨害するのはよくないとは言われてるようですね。うちでは西日が入る1面をボードでさえぎって日中に水草を寝かせています。

CCFL電球の未来は?
超脱線しましたが、メタハラであろうとCCFLであろうと蛍光灯であろうと、LEDであろうと植物育成の能力はまあ同じ印象です。

スペクトルの形が全然違うけど、育ちの印象はたいして変わりません。

強いてあげれば赤系を赤くするには色温度の高いランプが有効な感じであり、よい草体にしたいならビームにすることだけなので方式は気にしなくていいといった印象なのです。

ただ現在ではCCFLは、「明るさ・効率・演色性」でもLEDに抜き返されてしまいました。

水銀の問題はなさげ
それとも台湾でこれから発展し、巻き替すのでしょうか。無機水銀の製造輸出入規制もクリアできているようだから、消えるとは限らないようですが。

CCFLもビームランプタイプが出せるなら、水草育成と鑑賞の両方ともにLEDなみに活躍できるのではないかと思いますよ。これは蛍光灯も同じですが。

3波長で色温度のラインナップが豊富だから無価値とはいえないです。

ただ、光源が大きな管だから光学設計が難しそう。サイズが。

液晶モニタのバックライトもCCFLは消えてLEDになってるわけですし。

蛍光灯のビームランプが見つかったのでよくよく調べてみました。
コスモボールというビームランプ型蛍光灯はビーム角120度。

120度で広さに喜んじゃダメ。逆なのです。狭くして増幅するのですから。

通常のビームランプは30度程度なので、同じ距離から120度に散らしたのでは光子が足りなくなるのです。

ビームが作れるかが問題
ビームランプのサイズに30度のビームを作る構造は入りきらないのでしょう。

ただ水槽の上に足付きで置けるようになるなら、大きく設計すれば使えるだろうです。重くなるのも間違いないです。





拍手[0回]