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食いそうで食わない?

ボララスなどの極小型な熱帯魚と赤系水草、そしてエビとドワーフザリガニとラムズのコミュニティタンク(混泳水槽)の記事になってます。 とくに、魚の病気の治療と予防、コケ防止(藻類の抑制)、赤系水草の色揚げを無理のない方法をさぐり実践中!

【表面積5倍】スリーエスヒーターいいね

新機軸の熱帯魚用ヒーター「コトブキ スリーエスヒーター」とサーモスタット「ICパワーサーモETー300X」の使用報告です。2016.1.6追記

ヒーターとサーモスタットは熱帯魚と水草を維持するときに重要な器具です。その中でも新しいタイプのヒーターがコトブキのスリーエスヒーター。



購入したスリーエスヒーターの特長
特殊な形状のスリーエスは出た当初から興味しんしんでしたが、斬新なものは不具合も抱えてるかもしれないと思い、1年ほど買うのを控えて、ネットが炎上していないのを見計らっての購入です。

選んだ理由はもう皆さんわかってると思うけど、ごつくて高性能っぽいものが好きなんです。じゃあ見かけのとおり高性能なのかって言うと、やっぱ高性能です(約一年後の評価)。

高いだけありますね。もっともヒーターっていうのは水槽でも一番デンジャラスなアイテムなので、安さで勝負している製品は基本選ばないのが吉でしょうけど。

さてスリーエスの特長を挙げてみましょう。


表面積を5倍にするヒーターカバー
カバーが密着しているから生体がカバーの中に入り込まないです。

カバーのおかげで水中で炊いたときの温度が低くて短時間なら触ってもヤケドしない(水中だけ)

ヒーターの発熱効率は理論上同じ(1ワット=1ジュール/秒)ですが、表面積が広い分、熱を無駄に溜め込まないで飼育水を加熱できる。

CPUやLEDの熱を冷ますヒートシンクと同じ論理のものを鑑賞魚用ヒーターにもってきて、カバー兼用パーツとして仕上げたんですね。

※追記:後継機種セーフティヒーターSH(80W100W150W200W300W)はヒートシンクのようなカバーがなくなって、普通のヒーターのような棒状のものに戻りました。

 ・空気中の熱伝導性を高めるためのヒートシンクを水中に使用するのは、物理的に意味がなかったようです。ただし、必要以上に高温にならない設計はそのまま。サーモスタットは必要。

 ・その他の特徴はスリーエスヒーターと同様で、生体のやけどの危険性がないところがとくに重要だと思っています。


金属製で熱伝導性が高い
カバー形状と材質のおかげで水温を上げる効率がいい

だから低い温度で水温を維持できるのでしょう。

公式PDFによると既製品が水中で約70度、スリーエスが約40度です。この温度差でも同じ水温が維持できるわけです。

飼育水に熱を伝える効率がいい、だから飼育水が温まりやすく、ヒーターは無駄な蓄熱をしにくい。

低温ですばやい加熱
ヒーターの作った熱をすばやく飼育水に伝えるので有利なことがたくさん。

生体がやけどしにくいです。

ラムズホーンが無駄死にしないのが助かります。ゆでスネールが水質を悪化させるので。

赤い個体を選別してたら真っ赤なやつが増えてきてます。殻の中に空気を溜め込んで、水面に浮かんでいます。茹で上がってるわけじゃないよ!

赤熱ロスもない
温度が高くなってヒーター管が赤熱してしまうと、熱にすべきエネルギーが赤い光になって水槽外に出てロスします。

暗くして観察すると赤熱しているのが見えるヒーターがあるそうです。目で見えるってことは水槽外にエネルギーが出てる(目まで到達)ということですから完全にロス。

見た目は赤熱したほうが面白いかもですが、ロスを抑えればそれだけ電気代も安くなりますね。

低温で水温を維持できるのはいいことづくめ。

いいことづくめだけど
当然欠点も

ヒーターはとくにデンジャラスなアイテムです。
安全のため一応欠点もチェックしておきましょう。

タテ置きできない
残念ながら横置き前提です。縦置きは水位が下がると危険なので安全を考えたら仕方ないのかもしれません。

空焚き安全装置は1回だけっぽい
欠点は、万一水槽外で加熱したときの安全装置が一度働いたら以後使えなくなります(温度ヒューズ機能)。

復帰して使えるとはどこにも書いてないので。

ヒーターには確認ランプ無し
通電インジケーターがありません。 インジケーターランプがあったところでヒーターが温度を上げているかは、温度計を見なければわからないので、必要ないという判断かも。

鑑賞する意味ではちょっとおもしろくないですけどね。趣味のものなので、遊び心があってもいいところ。とはいえあっても結局サーモスタットと同じタイミングで点灯するだけだからすぐ飽きてしまうかな(サーモET300にはある)。

コード短し
ヒーターはなぜか電源コードが短いですが、これもそうです(2013年秋購入)。大きな水槽の反対側に置くときには延長コード(1個口 1.0m) が必要になるかもしれません。

※2015年追加購入したMDヒーターはヒーターからダイヤルまで60cm、ダイヤルからコンセントまで115cm。

メタリック

スリーエスヒーター本体。アルマイト加工でつや出しメタリックな輝き。

でかいけどカバー込み
結構でかいですね。

しかも横置き用なのでバケツの水の保温には使えないと思います。

でもヒーターは長いほうが長持ちするような話も聞くし、「変にコンパクトで華奢なものを避けたい」という当方の放置気味の水槽事情とマッチしてます。

あとヒーターカバー込みのサイズなので、そう考えると普通サイズですね。
さっそく我が腐海へ沈めるとするか、おっとその前に。

サーモが必要
スリーエスヒーターはサーモが必要です。

サーモが必要ないオートヒータータイプやダイヤル付きのスリーエスもありますが、寿命がきて交換するコストを考えてサーモが必要なタイプを選びました。




ICパワーサーモの特徴
スリーエスヒートセットにも入っているICパワーサーモ300の方の特徴は何か。一見普通っぽいですが大事な部分があります。

サーモをつなげられるサーモ!
オートヒーター、サーモスタットの接続OK。サーモをつなげちゃいけないサーモもあるので注意。

設定温度以下になったら0.5℃上がるまで通電するようで、ぎりぎりの温度で小刻みにオンオフ繰り返さないタイプだから、接続先のサーモスタットを傷めないということではないかと思います。

ヒーターをつなぐコンセントが一つだけ。

ダイヤルの固さ
発売当初ゆるいと言われた温度調整ダイヤルには、かぶせ物がしてあってスルっと簡単に回らないようになっているようです。固すぎず柔らか過ぎず、ぎゅっとした回し心地。

くれぐれも、ヒーターとセンサーを水の入った水槽内に設置するまでコンセントは差さない、ぬれた手でコンセントに近づかない、水を抜く前にコンセントを抜く。をお守りください。

スリーエスの製品表
スリーエス関連の製品がいろいろあるので表にまとめました。

※2016年1月追記:スリーエスは絶版となったもようで、リンク先も現品限りの文字が出てきてます。同一コンセプトの後継機も無いようです。←は間違いで、同一コンセプトではあるが外見が普通のヒーター同様な円筒形のスリムなスタイルにもどった新製品が出ています。

セーフティヒーターSH という品名で公式PDFによると本体が水中でも熱くならない低温設計なのでヒーターカバーが必要ないところが同じです。

ヒートシンクなしで必要以上に加熱しない設計ができたということなのでしょう
 〇熱交換という概念上、空気中では表面積を稼ぐことで熱交換性能を高められるが、水中では表面積を稼ぐ必要がもともとなかったらしい
 〇必要以上の温度にヒーターを発熱しなくとも水槽の温度を要求以上の温度に上昇させられるということが判明したので、生体や石巻貝などがやけどしない程度の温度で発熱する設計としたものと想像します
 〇低温設計という思想でもサーモスタットの必要性はかわりません)。

ヒーターの発熱効率は昔から頭打ちなので理論的に可能です。※ずっと触っていてもよいわけではありません。

「ICパワーサーモ」 温度調節できるサーモスタット。一定温度以上になるとヒーターの電源を切る機能。ヒーター単品をこれにつなぐ。
「スリーエスヒーター」 ヒーター単品、別途サーモスタットがなければならない。後継機は「セーフティヒーターSH」
「スリーエスオートヒーター」 温度設定26度固定のサーモ機能をつけたヒーター。
「スリーエスヒートセット」 ヒーター単品と温度を調節できるサーモスタットを同梱したもの。
「スリーエスMDオートヒーター」 マイクロダイヤルという小型の温度調節機能つきのサーモスタットと一体化した省スペース型ヒーター。通電ランプもあり。
※どれも設定温度を低くしても水槽を冷ますことはできない。

品名 接続ヒーター限界 備考
ICパワーサーモ ET-300X 300Wまで接続可 温度調節ダイヤル付き
サーモ接続可
オートヒーター接続可
品名 適合水槽 サーモ機能
スリーエスヒーター75W
予備リンクコトブキ スリーエスヒーター 75W
後継機セーフティヒーターSH 80W
40cm以下 なし
スリーエスヒーター100W
予備リンクコトブキ スリーエスヒーター 100W
後継機セーフティヒーターSH 100W
45cm以下 なし
スリーエスヒーター150W
後継機セーフティヒーターSH 150W
60cm以下 なし
スリーエスヒーター200W
予備リンク コトブキ スリーエスヒーター 200W
後継機セーフティヒーターSH 200W
60~75cm なし
スリーエスヒーター300W
後継機セーフティヒーターSH 300W
90cm以下 なし
品名 適合水槽 サーモ機能
スリーエスオートヒーター75W
予備リンクコトブキ スリーエスオートヒート 75W
45cm以下 26度固定
スリーエスオートヒーター100W
予備リンクコトブキ スリーエスオートヒート 100W
45cm以下 26度固定
コトブキ 3S スリーエスオートヒーター150W
予備リンクコトブキ スリーエスオートヒーター150W(簡易パッケージ版)ブルーファンタジアオリジナル
60cm以下 26度固定
スリーエスオートヒーター200W
予備コトブキ スリーエスオートヒート 200W
60~75cm 26度固定
スリーエスオートヒーター300W 製品なし 製品なし
品名 適合水槽 サーモ機能
スリーエスヒートセット75W 製品なし 製品なし
スリーエスヒートセット100W 45cm以下 ET-300X同梱
スリーエスヒートセット150W 60cm以下 ET-300X同梱
スリーエスヒートセット200W 60~75cm ET-300X同梱
スリーエスヒートセット300W 90cm以下 ET-300X同梱
品名 適合水槽 サーモ機能
スリーエスMDオートヒーター75W 製品なし 製品なし
スリーエスMDオートヒーター100W 45cm以下 小型ダイヤル付一体型
スリーエスMDオートヒーター150W 60cm以下 小型ダイヤル付一体型
スリーエスMDオートヒーター200W 60~75cm 小型ダイヤル付一体型
スリーエスMDオートヒーター300W 製品なし 製品なし

※サーモスタット(ICパワーサーモETー300X)は単独では保温できません。
※サーモ機能がないものは、サーモスタットに取り付ける必要があります。
※ヒーター一体型は壊れたら両方交換することになるので長期で見ると高くつきます。


設置した感じ



設置後。前からだと入り組んでて何も見えませんね。
 
水槽横から。奥行き30cmの水槽です。ごつくてかっこええ。アルマイト加工でつやつやだし。

低い位置に
ヒーターが熱した温水は立ち上る性質があるので、ヒーターより低い位置の加熱を効率的にできないものなので、なるべく低い所にキスゴムで取り付けるのが推奨されるようです。

また、底砂に埋まってしまうと、加熱した砂がはじけ飛んだりして危険だそうです。

表面積が大きくても何かで覆ってしまうと熱がこもってしまうかも、ということでしょう。

他のヒーターやセンサー、パイプなどを避ける
誤作動と火災防止というわけで、重ならないように少し前の底砂の上に置くことにしました。

追記:底面フィルターが入ったところの上に置いた状態で、ONになると熱水が吸い込まれるとおもったら全然立ち上ってます(ゆらゆらが見えます)その上にグラスキャットが静止していると、まるで温泉につかりに来てるみたい。やはり熱くはないようです。

キスゴムで固定
キスゴムはヒーターの前後に2つ、コードに一つついています。

コードのキスゴムをガラス面に付けて、ヒーター前後計2つのキスゴムを足代わりに立ててますので、砂利から数ミリ浮いた状態です。

キスゴムで固定しない方法はマネしない方がいいかも。何かのはずみで動いてパイプを溶かしたらやばい、水槽外に出ているコードが引っ張られてズレるケースや大型魚の力など)。

奥にはICオートネオの白いヒーター管が見えます。オートネオはセンサー一体だから温水が当たらないように離しました。

さて、今回は写真の置き方で、低温駆動のスリーエスヒーターをメインに運転しようと思います。真上はディフューザー、真下は底面フィルターになっているので水槽内に温水がいきわたりやすいようになると思います。普通のヒーターだとプラスチックの底面プレートの上なんか怖くて置けません。

 
スリーエス200Wフタして一冬(約130リットル)
 
この水槽はフタをしてます。

外部フィルターで水槽クーラーをまわしており、ディフューザーの曝気もあります。

水槽クーラーは年中つなげっぱなし。

配管が外に出るので温度が下がりやすいうえに、玄関設置なのでヒーターの負担は大きいものと思います。

ホースはプチプチシートで断熱。

南関東の玄関の冬は200Wのスリーエス一本で足りました。



フタの節電効果が絶大
そっちかよと思うかもしれませんが、フタしているとインジケーターがつく時間が圧倒的に短くなりますね。

4月に病気を出してからメンテのためにフタを開けっ放しにしているのですが、よくインジケーターがつくようになりました。フタしていた冬よりついてます。

ワンシーズントラブル無し
ワンシーズン使って、スリーエスヒーターICパワーサーモETー300Xの二重使用によるトラブルなどはありませんでした。

追記:ホコリは溜まってなかった
後日11月18日の換水の時に、スリーエスにホコリが溜まってないか確認しましたが、ありませんでした。流木の下だし、この水槽はスネールが多いですが魚は少なく()、流木の陰で餌場から遠いためでしょうか。スネールも挟まってませんでした。

もしホコリが溜まってても換水の水が入ってきたりすれば飛ぶし、手で扇いだりスポイトで拭けば飛ぶからホコリは問題外なのかもしれません。

追記:スリーエス裏に気泡あり
5月のメンテのときにどかしたら気泡が上がりました。

下側に気泡が溜まっていたようです。

気泡を貯め込んだままワンシーズン通電していて、とくに問題は起こっていません。

しかし下側で気泡の溜まりきった部分からはほとんど放熱できないことになります。5倍の表面積があるものの、気泡を溜めたままだと実働3~4倍程度になっちゃってるかも。

再追記:後継機セーフティヒーターSHは普通の形状だからこういうことはなくなったようです。

改善案
とりあえず、1度でも傾けて(前後の高さを違える)設置すれば溜まる量がほとんどなくなります。空気は水平にしか溜まらないので。

形状的な問題として前後の端の円形パーツで気泡をせき止めやすいのは改善の余地があるんじゃないかなとは思いますが。

尖ったヒートシンクで手を怪我しないようにキャップしているのかもしれないけど、そこが空気を上に逃がさないようにせき止めてしまうのです。キャップも星型だったらよかったのでは。

できれば水平でなく垂直なヒートシンク形状の方がいいかも。

・ななめに傾けて設置して、気泡がたまる容積を減らす
・換水のときに一回転させて気泡を出す
・フィルターの排水などを引き込んで水流をあてておく
・上に溜まったゴミはスポイトで吹く



それでもヒーターの危険性はある
低温駆動と言っても丁度26℃に発熱するわけでなくサーモスタットでのコントロールは必要です(スリーエスオートヒーターを除く)。

水中でも40℃以上(短時間の接触、従来ヒーターは70℃)になるそうで、ずっと何かに接触させていたら熱がこもって温度が上がってしまうかもしれません。

空気中では高温になる
間違って水槽外で通電するとさらに温度が上がります。

アッチッチじゃすまないです。火傷します。

温度ヒューズ作動で
一発廃棄

スリーエスヒーターは200℃あたりで火災防止のためのヒューズ機能が作動して二度と使えなくなります。復帰するとは書いてませんので。

適度な温度でカットする復帰機能のあるものは安全装置としては信頼性に欠けるという判断なのでしょうか。

このとおり紙が燃えない程度の機能なので、ヤケドとか機器の破損までは防げません

公式PDFのグラフによると従来品はヒューズが作動しても500℃以上まで上がるのもあるようです。神戸市の記事によると空焚きで400℃から800℃。


観賞魚用ヒーター火災
実際に1995年の阪神淡路大震災で、水槽が割れたりして水槽外に落ちたヒーターが火災を起こした例があります。火災176件のうちの8件が観賞魚関連(神戸市ホームページ>生活あんぜん情報

ありがとう」という映画が、この震災直後の火災をリアルに伝えています(※観賞魚ネタは出てきませんが火がついちゃったら同じことになります)。



日本映画では破格の迫力映像!
ミニチュアではなく1分の1の街を使って撮影してるところが驚き。

しかも実話!
 
超迫力映像だけど、恐怖を煽る災害パニック映画でもなければ、地味で重たくなりがちなドキュメンタリー映像とも違い、被災した主人公が助け合いと復興を通して、心機一転プロテストにかける姿に夢があります。でも実話!

しかし予知できない大災害という意味では地震の方がはるかに怖いと思いました。
怪獣だとか侵略者は自衛隊が追っ払ってくれるので。

実際この時は朝5時の都市直下型地震。寝てる間にいきなり家具や建物ごと倒壊しました。

そして火災。

このときの火災の発生源は観賞魚用ヒーターだけではありませんが、「ありがとう」のあのシーン、日の出前の神戸市全景に、いくすじも立ち上る火柱のうちの一つがこれだったかもしれないと思うと、他人事では済ませられない気分です。

避難前にブレーカーを落とすべき
もしも被災して避難するときは、たとえ停電していても避難前にブレーカーを落とした方がよいと聞いたことがあります。

電気復旧後に火災の危険があるという話です。観賞魚ヒーターだけでなくアイロンや電気ストーブに衣類などが倒れ掛かっていたりとか…。



地震じゃないのに
しかし地震がおこらなくても熱帯魚ヒーターの火災の例はかなりあるようです。
(この記事を書いたあとで新橋で水槽からの火災がありましたが、原因はヒーターなのかな?)

品質の悪さで出火
サーモスタットの温度コントローラーそのものから出火したケース(姫路市消防局)
ヒータやサーモを買うときは最低限、格安品を避けたいところ。

しかし良品を選んだだけでは管理ミスから火災に至ることも。

水位が低くなっただけで火災が
熱帯魚用ヒーターは空気中に出ると異常に熱くなるものです。

空気というのは極めて熱伝導性が悪いのでヒーターの発した熱が冷めずに溜まっていき、ヒーターが必要以上に熱くなるのが火災の主な原因です。

水をかぶってないとダメなんです。水が蒸発したらアウト。

防災博物館のこの実験では、よせてあったオガクズや発泡スチロールではなくヒーター本体そのものが燃えちゃってます。追記:ただし、業界の新基準により、700度でヒューズが飛び、二度と使用不能になるという安全装置がついたとのこと。

長期旅行中に飼育水が蒸発してヒーターが空焚きになり、アクリル製の水槽が溶けて火災が起きた例もあるようです。プラケースや外掛けも当然やばい。

フタをして蒸発を防ぎ、室内の温度も考えた方がいいのかも。

外掛けフィルターにヒーターを入れるのもやめたほうがいいでしょう。

全換水で水上に出たら
空焚きになる

全換水などメンテナンス中に電源を抜き忘れていることもありそうで怖いですね。入れ忘れも怖いですが。

念のため調べたら21世紀になってからも、水槽ヒーターの火災はあるようです。
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20090604_2.html

もし空焚きに気づいたら、あわてないで、まずコンセントをぬく方が良いでしょう。
手でヒーター本体を触らないようにコードだけを持ってヒーターを浮かせます。
ゆっくり水槽内に入れます。

いそいで水槽内に放り込むのも熱水などが飛び散って危ないです。

スリーエスヒーターのPDF

別ページのヒーターの安全策【サブで対策!】熱帯魚ヒーター【冷凍&煮魚を防げ!】もどうぞ。


あとがき
映画「ありがとう」主演女優の田中好子さんは、ご自身が一番苦しいときにもかかわらず、直前に起きた東日本震災の被災者の方々を気遣ったメッセージを残されました。

あのときの津波や火災の映像を病院のテレビでご覧になり、被災地訪問を切望しておられたそうです。

このときに観賞魚ヒーターの話題が出たわけではないですが、無関係だと思っちゃいけないと思いました。

いつ自分が被災するかわかりませんし、へたな設置方法だと火災になって近所や町内全体に迷惑をかけてしまいます。

避難用の準備とあわせて、ヒーターを設置する際にも安全を最大限に確認していこうと思っています。





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