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食いそうで食わない?

ボララスなどの極小型な熱帯魚と赤系水草、そしてエビとドワーフザリガニとラムズのコミュニティタンク(混泳水槽)の記事になってます。 とくに、魚の病気の治療と予防、コケ防止(藻類の抑制)、赤系水草の色揚げを無理のない方法をさぐり実践中!

醗酵式CO2でpHを下げる【超安価、長持ちレシピ】

pHメーターで計ったら7.5でした。
病気が出て塩を入れる前は6以下だったので随分環境が変ってしまいました。
そこで醗酵式CO2を半年ぶりに使ってpHを下げることにしました。CO2はpHが低いので添加するとpHが下がります。


ご注意:2019年追記、この記事はより長期間二酸化炭素を供給できる方法ですが、一か月程度を限度に交換した方が衛生上よさそうだと思っています。

130リットルの中~大型な水槽に発酵式CO2は効果が足りるのか、バブルカウンター無しだからボンベ並みに添加できると言えるわけではないですが、多めに添加して長持ちするようにやれる方法として紹介します。

効果としては、水草は大型化しやすくなるしpHも弱酸性に下がるので十分なものと考えています。

レシピ
・2リットルのペットボトル
・100gの砂糖
・ひと振りのイースト菌(胡椒を食品にふりかけるのと同程度以下)
・ボトル内に水を6割分(泡が水槽に出ないように低めの水位にする)
※塩、重曹なし。

拡散する方法も重要です。エアストーンで拡散ではないです。

塩、重曹は小型水槽で添加する時には使ってもいいかと思いますが、大型水槽では添加量が足りないので使いません。

ただ水の量が多いので塩素による殺菌作用があり十分ゆっくり発生するのでは。

この分量だと泡が急激に膨れ上がってボトルから砂糖水が水槽へ行ってしまうことはありませんでした。ただ、少量なら行ってしまっても問題ないと考えています。

ボトルサイズのおかげで水の量が通常より多いから、多めの水と塩素が、塩や重曹の代わりに反応を安定させる役割を果たすと思ってます。

砂糖100gを深い皿に盛ってイースト菌をうっすらふりかけて、ペットボトルの口に漏斗を差して、砂糖を水で適当に流しこみボトルへ注ぎ、砂糖が溶けるまで振ります。


これをエーハイムディフューザー(9/12mm12/16mm16/22mm)かバブルチョイスで空気と一緒に水槽内へ吸い出します。

ストーン同様、定期的な掃除は欠かせないです。

効果は記事後半で。

格安でボトルキャップを購入する方法
2019年追記、化学反応式のDIYキットが出回り始めその影響からか、キャップが安価に手に入るようになりました。




左の2ポート型のボトルキャップに右の2方コックの2つの出口を個別にチューブでつなげれば、コックの残りの口から二酸化炭素を出すことができます。

このキャップはかなり頑丈なので、まとめ買いを超おすすめします。

ただしエアチューブの抜き差しにちょっと癖があり、地味に差し込み難いです。
しかしエアチューブはお湯で緩くなるので、それをポートの奥まで押し込み、ポートを絞めこみます。

ただし今回紹介する方法では、キャップは強く締めません。もっといえば片方がチューブでつながってれば十分で、もう一方は開いてたほうがいいです。

通常の発酵式を使いたい時には上のとおりの方法でしっかり密閉する必要があります。
長持ちはしないけどボトル内がより清潔なのは通常の方法です。

自作ボトルキャップの作り方:
ニッソー フィルター用交換プラストーンもしくは、いらないエアーストーンの根本についてる、エアチューブを差し込むプラスティックの部分を引っこ抜く

2ペットボトルのキャップに、半田ゴテなどで、1が入る穴を余裕をもって開けて差し込みます。(高温で溶かすようにして穴をあけるのでケガ火災などの危険があり自己責任でお願いします、キリでも穴はあくと思います)。

グルーガンなどの接着剤で固定します。コーキングは特にしなくていいです。むしろ隙間があったほうがペットボトルに負担がかからないので余裕をもたせます。接着剤が乾くまで待ちます。

4エアチューブを3に挿し、エアチューブの反対側をバブルチョイスにつなぎます。外部フィルターの排水口にバブルチョイスを取り付け。

これで工作は完了です。

これで外部フィルターの流量を使った吸引状態になります。

3できつく作りすぎた場合は、キャップをボトルに絞めつけず、緩めにつけるようにして空気も入るようにします。

CO2発生量にかかわらず水槽内にボトル内の空気が気泡になって飼育水に混ざります。

ロックシュリンプが寄ってくる場合はナチュラルフローパイプを継ぎ足して、水の勢いを落としガラス面に向けています。

追記:ナチュラルフローパイプはつけないで様子を見ていることもあります。

追記:ロックシュリンプが、強い水流に誘引されて餌場から離れてしまい、餌を食べられない事態を回避するために重要なアイテムだと思います。

追記:ナチュラルフローパイプを付けると吸う力が弱くなり、よく詰まるので点検が必要です。水流を弱める必要がないならエーハイム ディフューザーの方が吸う力が強いし詰まりにくいようです。

この方法でできたアルコールは空気を吸って汚れているので飲めません。
※廃液の交換はマスクをしてください。

添加効果は十分、寿命が長い
これで小さめの気泡が水流に乗るので、空気も混せているのに添加効率は悪くないようで、気泡が出るし水草の成長が加速、大型化しました。数か月後に測ったらPHも6台前半~検出限界未満になってました。

500mlのボトルに入れるよりも水の量が多くて、ゆるいキャップから曝気されるから醗酵量が長期安定するという目論見。

500mlのレシピと砂糖の量が同じなのも安定を重視したからです。1/4の濃度。

※安全のため1か月経過で交換した方がいいです

写真は塩浴で溶けた草とか浮いてて見にくいですが排水の様子です。

吸出し式だからペットボトルとキャップの耐圧が足りなくて添加できない事態がおこらないし、発生量が少なくなってきても添加し続けられます。

去年はこの方式でpH5.8まで下がっていたので、長期で見ればちょっとぐらい空気率が高くても全く問題ないです。CO2を添加しなかった時期はpH7以上だったから効果覿面。130リットルの水槽でもこれだけの効果があります。

無添加に比べて水草の成長が加速するし、葉も巨大化しすぎ、トリミングが大変なので、添加を半年やめていたぐらいですから。

それぐらい空気のCO2量はもともと少ないのでしょう。

Wikipediaによると大気のCO2は0.04%しかないから、ちょっとでもCO2の比率を上げるだけで効果が出てもおかしくないです。




長持ちの要因
2つの要因が考えられます。

1・アルコール濃度が一定以上になると発酵が止まるから、通常はそこで発酵式の寿命になるのですが、多めの水によりアルコール濃度の急激に上昇しない。

2・空気を吸い込む負圧式だから、溶液中の酸素濃度が維持されるため、アルコールを分解する菌も発生して分解時にCO2が発生する。

長期放置するといろいろな菌が湧いてしまうので、くれぐれもあまり長期間放置しないようにしましょう。

砂糖の濃度を多くしても長持ちするとは限らないし、むしろ砂糖は普通のレシピより少なくても差し支えないようです。水草が巨大化しすぎるなら砂糖を減らすのがいいかもしれません。

安全性、リスク
長期放置するとボトル内部が雑菌でかなり汚れます。その意味ではひどい扱い方をすれば健康を害するリスクはあるかもしれません。だから1か月を限度に交換します。

空気を巻き込んで二酸化炭素を添加するので、水槽内への過剰添加でエビなど酸欠や二酸化炭素中毒になりやすい生体にとって、ボンベなどよりやさしいです。

24時間添加になるので昼夜のpH変動が少なくなるのも生体にやさしい要素。

※1 ただし夜間エアレーションを推奨します。この記事数か月後に水草の量がかなり増えたためエビが酸欠になって倒れる事態がおきました。その記事はこちら

その時、CO2添加はしていませんでした

つまりバブルチョイスから泡が出ているから水槽に酸素も多いとは限らないということになります。当時はプラケースなどが浮いていたので水面の流れが弱かったのもありそうですが。


※2 外部フィルタの再始動時には、必ずエアチューブをディフューザーやバブルチョイスから外してください。逆流する可能性があります。

コスト
ランニングコストは10ヶ月で白砂糖 (1kg)使用するわけで、300円ぐらいかな??

初期投資はバブルチョイス+さくらペットさんの醗酵式専用キャップ代で2千円強使ってます。
これは取り扱いを間違えて壊れたので、現在は冒頭のようにキャップを自作。

まとめ
・2リットルのボトルに砂糖とイースト菌は500mlのレシピと同じ量(砂糖100gイースト1g弱)
・水を6割の水位に
・水だけが一般レシピより多い、アルコール濃度の上昇を遅らせる
・ペットボトルは2lなどの大きめにして水位に余裕をもたせると詰まりにくくなる
・ディフューザーやバブルチョイスなどで水槽内へ吸い出すと発酵量が小さくても添加可能
・ボトルキャップをゆるめて空気と一緒に添加するから多量に出ても中毒になりにくい
・これでも長期で見ればpH低下効果が出るし、水草が大型化する

※交換時にはマスクをつけてください
※一か月以上放置しないでください
※外部フィルターの再始動時にはディフューザーやバブルチョイスからチューブを外してください





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