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食いそうで食わない?

ボララスなどの極小型な熱帯魚と赤系水草、そしてエビとドワーフザリガニとラムズのコミュニティタンク(混泳水槽)の記事になってます。 とくに、魚の病気の治療と予防、コケ防止(藻類の抑制)、赤系水草の色揚げを無理のない方法をさぐり実践中!

【ピンクになるよ】ハイグロフィラ・ロザエネルヴィス

どうしても緑になってしまうという、ハイグロフィラ・ロザエネルヴィスをうちの水槽でピンクに成長させた方法を記事にしました。

カットして2週間後に成長した葉の写真です。発酵式CO2の添加量が多すぎたのか、葉が妙に長くなってしまいましたが、ちゃんとピンクの葉が出ていますね。(2015.1.20改定)


 


ハイグロフィラ・ロザエネルヴィス
ハイグロフィラ ロザエネルヴィスは葉脈が白く目立ち葉が縮れてピンクに色づく改良品種(原種はポリスペルマ)です。


写真はかなり大きな葉をつけていますが、CO2の添加量と植え方で葉の大きさが変わるようです。

水槽に入れるとショップにあったときより色が落ちて緑になってしまうのが普通だと思います。

買うときにも、緑になるのを覚悟していました。

購入した頃はライトをスポットLEDに換える前で、購入した赤系水草が赤くならないのはいつものことだったので。

家族受けを狙って一時的に鑑賞できればいいと思っていました。

でも丈夫で、照明を取り替える前は、緑になりながらも、アオミドロと黒ヒゲに覆われた中から復活してくれました。
 

だから、もし導入直後などで成長不良になったとき、すぐに捨てないで様子を見てあげれば、きれいに育てられるチャンスが見つかるかも。

貧栄養は絶対条件じゃない
水槽内を貧栄養状態にすると赤くできるという情報も見た事があります。

しかし当水槽では葉脈が赤くなった葉が密生している状態であっても、硝酸塩が多すぎるほど検出するし、生体への餌も皿の上にまくほど多く、二価鉄やカリウムを添加しているので、貧栄養ではありません。

低光量がピンクにならない原因
スポットLEDの導入後の変化とその後の安定成長により、ハイグロフィラ・ロザエネルビスは強い光で赤く出来ることがわかりました。

藻類で覆われると光が足りないことも
成長中の新葉が十分光を浴びると赤くなるようで、葉面がコケに覆われてしまうと光が足りなくなるので赤くならない、だから添加剤を控えた方がいいという意見が出たり、換水直後の新しい水の方が赤くなるという意見がでたりしたと考えます。

スポットなら多少のコケが付いても赤くなります。

新芽のうちに赤くなるかが分かれ目
観察していると赤くならないうちに葉が成長し終わってしまうと、もうその葉は赤くなりません。

水槽内は上の方が光が強い(ライトに近い方が強い)ので、スポットが照らせないなどライトが弱めの場合は、上まで成長させて頂点を鑑賞することになるでしょう。

頂点は鑑賞しにくいのでライトとハイグロフィラを手前に置く手もあり。

新葉が緑になって成長してしまうと、後からそこに強光を当ててもその葉はもう赤くできません。次の葉を強光で赤くすることはできます。

高速成長させるとコケが減る
CO2を添加したり肥料などで成長スイッチが入ったハイグロフィラは目に見えてコケを減らしていきました。

差し戻しで本数を増やして、それを密植せず、間隔を置いて植えておくと巨大化しやすいので、コケ抑制効果が高いみたい。

多少かっこ悪くても、密植すれば小さくなる(カット後から)のでコケが消えてから小さくすればいいかも。
高さのある水槽
99年に熱帯魚ショップで中古の水槽をもらってきました。125リットルのちょっと大きめサイズ。水質はとても安定します。バケツ一杯換水しただけでは硝酸塩がほとんど減りません。テトラ テスト 6 in 1 試験紙で測定。

水を抜くと一人で持てるのでアクリルっぽいです。

ライトが暗かったときの状況
水深が50cmほどあるので有茎のトリミングが楽になると思ったら大間違いでした。

この面白さはなんだろう。才能の片鱗ですか。

写真は勝手に明るく撮影されているけど、照度は屋外(十万lx)よりもずっと低い(数千~数百lx)です。

99年ごろからこの水槽を使用していますが、水深があるため従来のメタハラや蛍光灯などのライトだと20cmリフトアップしたような状態なので、照度が極端に落ちてしまう欠点がありました。

だから茎がひょろひょろ伸長して水面付近まであっというまに到達して、水面付近の葉だけがきれいだったり、アマゾンソードが水面に花を咲かせて親株が溶けるなど、めちゃくちゃなコンディションでした。

なので「低い所に届く光の強さが弱いと茎ばかり伸びて綺麗にならない」とずっと思っていました。

そこでレンズのあるライトを使えばいいだろうと、ホームセンターでビームランプ(作業灯)を買ってきたら、レンズがいいかげんなのか光が満遍なく広がらず、うまく水草を照らせませんでした。

せっかくの休日にこんな水槽を眺めても面白いはずがありません。だから放置気味。


そんな状況がスポットLEDに交換するまで15年近く続きました。

近年出始めたスポットLEDも、ネット上の評価は散々なので期待していませんでした。
ライトの強さで緑からピンクへ 
しかし白色LEDには出ない紫色の波長を出すというバイタルウェーブバイオレット3Wを設置してみたら、ロタラが思った以上に綺麗に成長。


  
上の写真の草から伸びた頂点を差し戻していくだけでロタラが綺麗になっていきました。
淡水のアクアリウムでは一般的な薄型LEDライトも、蛍光灯やメタハラより光が強い傾向がありましたが、スポットはやっぱり劇的に違うなと感じ、最終的にはスポットばかり使うように。


クリスタルエリート20 UVレッドブルーとゼンスイ ピンクとルシファ パワーを組み合わせていた頃の写真。組み合わせで色が綺麗に出せるのもLEDの面白さ。
  
2013年春。

 2013年秋。

2018年現在はグランクリエイト東芝ビームランプLDR15L-W/Fなどを使っています(単体だと色がどぎつい、赤くするには多灯がいい、というわけで青系の海水スポットと電球色系の東芝ビームランプを併設して中和しています)。

スポットライトが当たっている部分だけは底付近の葉まできれいに赤くなっています。

スポットを当てないところは水面付近以外は緑色。

下葉は溶けません。
もし溶けるとしたら購入直後の水草が、まだ水質に適応する前に、以前の葉を落とす場合だけでしょう。

ガラス面にコケがつかないように、ガラス面を避けて照らしています。ガラス面は3ヶ月に一度ぐらいしか拭いていません。

鉄分
一週間以上発色が悪いときなどに2価鉄を含んだ液肥を1滴いれてました。

色揚げできる物と思っていましたが、色が揚がったのは強いライトのせいみたいでした。スポットライトが当たってないと、添加していても色が赤くなりません。

入れすぎると伸びまくるので控えています。

でも控えすぎると葉脈がこわれて大理石状になってしまう?新葉も妙に細くなります。



カリウム
2週間に一度の換水後に数滴いれてます。
こちらで炭酸カリウム粉末を購入して水溶液を作りました。
発熱するので説明をよく読んでから作りましょう。

窒素分
無添加ですが、魚とエビのために餌をやりすぎなので硝酸態窒素(硝酸塩)が足りているはずです。食べ残すぐらい受け皿に撒いています。

余計なものは入れないほうがいい
変なことをするとこちらのようになります。いくら丈夫な種類でもさすがにコケに勝てなくなりました。こうなるとコケが完全に消えるまで数ヶ月かかりそうです。

濾材 
小型の底面フィルター1枚を水槽左端にしこみ、底面から吸い込み外部へ直結しています。ですからメインの濾材は底床の大磯砂(南国砂)かもしれませんが、外部フィルタ内の濾材はエーハイム2234付属の球状の多孔質のやつとスポンジパッドです。

2012年終わりまで2234を二つ直結していて、2つめの2234の中を開けるとアンモニア臭がしたので一つ撤去。

底床
大磯、サンゴ砂入りです。サンゴ砂は少なめですが、水草にとってマイナスにしかなってないと思います。エビの殻形成用です。

バイオBB弾も混ぜてあります、脱窒菌の炭素源供給用です。硬質すぎてなかなか溶けません。

1年ほどで表面が削れてきており、分解されはじめましたが、遅すぎて硝酸塩が減らないのでこの作戦は失敗です。

レッドビーシュリンプが繁殖しているので悪影響は無いようです。

イニシャルスティック
イニシャルスティックを底床に混ぜ込んだこともありましたが、ハイグロフィラに限っては成長促進効果が見られませんでした。

そのときはロタラとアナカリスが爆増してしまい、ジャングルになってしまいました。

CO2
醗酵式。pHを上げるサンゴ砂が入っていても、CO2を添加しているのでpHは下がっています。水槽水pH5.5(水道水pH6.9)。


2013年秋CO2添加やめました。pH上がらず。

いつもKHがゼロに近い状態でpH6いかず。

一度こんな状態になると 、CO2供給源が水槽内にあるから、添加してもしなくても高いCO2濃度のままなのかもしれません。

追記:CO2を添加している時期と無添加の時期は成長速度や葉の大きさが違うので、添加の影響はやっぱり大きいです。pHが低くても成長が遅くなってくればコケにやられてくるので、その場合は添加することに。発酵式はCO2発生量が不安定なのでボトルの温度をいかに一定にするかも大事なのかも。

換水 
月2回ぐらい3分の1換水。

クーラー
ハイグロフィラはそれほど熱さに弱くはなさそうですが、夏場の水温を28度に設定しています。ミクロソリウムに黒いところがちょっとある(2013年9月)ので、もっと水温を下げたいけども、クーラーの周りが熱くなって逆効果になりそうなので我慢。翌年は27度設定でいい感じ。


2013年末の写真

まとめ 
・カリウム、鉄分を別々に様子をみて少なめに添加している
・リン、窒素は大食漢の生体でまかなっている
・吸着系の濾材は使用していない
・スポットLEDのあたっている部分だけは低い位置でもピンクになる
・CO2添加で成長速度や大きさがかわる
・水量が多いので水温水質とも安定している





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